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Googleマップの悪い口コミやひどい書き込みへの対処法と削除方法

更新日:2024年6月10日

投稿日:2024年6月10日

事業を営んでいると、どんなに誠実に対応していても、時にはGoogleマップに悪い口コミやひどい書き込みをされてしまうことがあります。
そんな時、どのように対処すべきでしょうか?
ここでは、悪い口コミへの対処方法や削除方法などを詳しく解説します。

悪い口コミに真摯に向き合う

口コミへの返信の仕方

悪い口コミやひどい書き込みがあった場合、まずは冷静になることが大切です。
感情的になって、相手を非難するような返信は絶対にNGです。
どんなに理不尽な内容であっても、冷静さを失ってはいけません。

大切なのは、誠実に対応する姿勢を見せることです。
口コミ主の気持ちを汲み取り、真摯に受け止める態度が求められます。
例えば、以下のような返信をすることで、問題解決に向けて前向きに取り組む事業者の姿勢を示すことができるでしょう。

「この度は不快な思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした。ご指摘いただいた点を真摯に受け止め、今後のサービス向上に役立てさせていただきます」

このように、悪い口コミに真摯に向き合い、建設的な対話を心がける姿勢を見せることが、他のユーザーからの信頼を得ることにつながります。

悪い口コミを好転させた事例

ここで、実際に真摯な対応によって悪い口コミを好転させた事例を紹介しましょう。

あるファミリーレストランでは、家族連れの客から「店内が騒がしくて落ち着かない」という星2つの口コミが投稿されました。

これに対し、店長は以下のような返信をしました。

「先日はご来店いただき、ありがとうございました。
店内の騒がしさでご不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません。
ご指摘を受け、お子様連れのお客様に向けて、キッズスペースの拡充や、静かに過ごせるエリアの設置を検討いたします。
今後、ファミリー層のお客様にもゆったりとお食事を楽しんでいただけるよう、改善に努めてまいりますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

店長のこの返信を見た投稿者は、数週間後に再訪。
すると、約束通りキッズスペースが拡充され、店内も以前より落ち着いた雰囲気になっていました。
投稿者は、星5つの評価に変更し、以下のような口コミを追記したのです。

「先日の口コミへの店長様の丁寧な返信を拝見し、再訪しました。キッズスペースが広くなり、家族でゆっくり食事ができるようになっていて感激です。私の意見に真摯に耳を傾け、迅速に改善してくださったことに感謝します。これからもリピーターとして通わせていただきます!」

こうした事例からも分かる通り、誠実に対応することで、悪い口コミを逆にチャンスに変え、顧客満足度を高められる可能性があるのです。

星評価のみの口コミへの対応

星評価のみの口コミへの返信例

口コミの中には、星の数は低いものの、コメントがないケースがあります。
言葉による具体的な指摘がないため、何が不満の原因なのか分かりにくく、返信のしようもないと感じる事業者も多いでしょう。

しかし、星評価のみの口コミでも、可能な限り返信することをおすすめします。
例えば、以下のような返信文を投稿し、詳しい意見を求めてみるのはいかがでしょうか。

「この度は、弊社に対する率直なご評価をいただき、ありがとうございます。お客様の満足度を高められるよう、日々サービス向上に取り組んでおりますが、まだまだ至らない点があるようで申し訳ございません。もしよろしければ、低評価の理由を具体的にお聞かせいただけますと幸いです。いただいたご意見は、今後のサービス改善の貴重な指針とさせていただきたいと思います。何卒よろしくお願いいたします。

たとえ返信がなくとも、お客様の声に耳を傾ける事業者の姿勢は、好印象を与えるはずです。

Googleマップの口コミ削除方法

Googleへの削除依頼

対話による解決が難しい場合、口コミの削除を検討することになります。
Googleマップの口コミは、事業者からの依頼によって削除されることがあります。

ただし、単に辛辣な内容だからといって、簡単に削除できるわけではありません。
削除が認められるのは、以下のようなGoogleのポリシーに反する内容の場合に限られます。

  • 差別的、暴力的、性的な表現を含むもの
  • 違法行為や規制対象商品の宣伝
  • 個人情報の掲載
  • なりすましや虚偽の内容
  • 事実と異なる主張や誤解を招く表現

こうした内容の口コミを見つけた場合は、Googleに削除依頼を出しましょう。
口コミの右下にある「フラグ」アイコンをクリックし、問題の内容を報告します。

ただ、あくまでもGoogleが判断するため、事業者の意図通り対応されるとは限りません。
削除されない場合に備え、並行して自社の誠実な対応を続けることが賢明でしょう。

法的措置による削除

法的措置の手順

口コミの内容が、明らかな誹謗中傷や虚偽の事実であるにも関わらず、Googleが削除に応じない場合は、法的措置を取ることを検討しましょう。

具体的な手順は以下の通りです。

1. 弁護士への相談
口コミ内容が名誉毀損やプライバシー侵害などに当たるか、弁護士に確認します。
2. 発信者情報開示請求
裁判所に発信者情報開示請求を行い、投稿者の情報を特定します。
3. 投稿者への削除要請
投稿者に対し、口コミの任意削除を求めます。応じない場合は、訴訟も辞さない構えを見せます。
4. 法的手続きの実施
それでも削除に応じない場合は、実際に損害賠償請求などの法的手続きに入ります。

削除までの期間

法的措置による口コミ削除は、確実性が高い反面、時間と手間、コストもかかります。

まず、弁護士相談や発信者情報開示請求だけでも数週間かかるのが通例です。
その後の交渉にもよりますが、投稿者の特定から削除まで、早くても1〜2ヶ月、下手をすれば半年以上かかるケースもあります。

また、弁護士費用や裁判所への予納金など、一定の費用も覚悟しなければなりません。
法的措置に踏み切る前に、費用対効果をよく検討することが大切です。

削除可能な口コミと削除できない口コミ

削除可能な口コミの基準

先述の通り、Googleの規定により、事業者から削除依頼が可能な口コミは限定されています。
主なものを再掲しましょう。

  • 違法なコンテンツや規制対象商品に関するもの
  • ヘイトスピーチや差別的表現を含むもの
  • 第三者になりすましたもの
  • 事実と異なる内容や誤解を招く内容のもの
  • 営利目的で投稿されたもの

具体例としては、以下のようなケースが挙げられます。

  • 「この店は衛生管理がずさんで、食中毒になるリスクが高い」(根拠のない誹謗中傷)
  • 「この病院の医師は無資格。患者を平気で騙している」(事実無根の虚偽情報)
  • 「この店は在日外国人の経営。絶対に利用するな」(差別的表現)

こうした悪質な投稿は、Googleに削除依頼を出す価値があるでしょう。

削除できない口コミへの対処法

一方、単なる辛口の感想や主観的な評価など、明確な違反要素がない口コミは、残念ながら削除が難しいのが実情です。

例えば、以下のような口コミは、不快に感じても、現実的に削除は難しいでしょう。

  • 「この店のラーメンは美味しくない。二度と来ない」
  • 「従業員の態度が悪い。挨拶もろくにしない」
  • 「コストパフォーマンスが悪すぎ。星1つです」

こうした口コミへの対処法としては、以下のようなものが考えられます。

  • 誠意を持って返信し、対話のきっかけを作る
  • 事実関係を確認し、問題があれば速やかに改善する
  • 口コミ内容を真摯に受け止め、サービス向上に役立てる
  • 良い口コミを増やす努力で、悪い口コミの影響力を相対的に下げる

もちろん、対応には労力がかかります。
しかし、一つ一つ向き合うことで、顧客との信頼関係を築き、ひいては事業の発展につなげられるはずです。

悪い口コミをネガティブに捉えるのではなく、成長のチャンスと考える。
それが、前向きな事業者としての心構えと言えるでしょう。

事業者が避けるべきNG対応

業者への削除依頼の危険性

中には、「Googleマップの悪い口コミを削除します」などと謳う業者もいます。
しかし、こうしたサービスの利用は避けましょう。

口コミ削除のためにGoogleに働きかけることは、事業者自身かその代理人の弁護士にしかできません。
見ず知らずの第三者が介入すれば、Googleから不審がられ、ペナルティを課される恐れすらあります。

また、サービス提供者の中には、違法な手段で口コミを操作する悪質業者もいます。
こうした業者と取引すれば、事業者の信用失墜にもつながりかねません。

悪い口コミ対策は、コツコツと地道な努力を重ねることが肝要です。
近道に惑わされることなく、自社の力で真摯に取り組むことが大切でしょう。

サクラを使った評価操作の違反リスク

悪い口コミへの対抗手段として、サクラを雇って高評価の口コミを量産することを考える事業者もいるかもしれません。
しかし、これもNGです。

Googleのガイドラインでは、虚偽やステマな口コミを投稿することを明確に禁じています。
サクラによる自作自演の高評価は、もしバレれば厳しいペナルティの対象になります。

ペナルティの内容は状況によって異なりますが、軽くて口コミ削除、ひどければアカウント停止などが考えられます。
自業自得とはいえ、Googleマップ上から店舗情報が消えてしまうのは痛手です。

加えて、バレた時の信用失墜も計り知れません。
「口コミ操作をしていた店」というレッテルを貼られれば、顧客離れは避けられないでしょう。

口コミの自作自演によるペナルティ

口コミ操作の一種として、店舗関係者が自ら口コミを投稿するケースもあります。

例えば、従業員が休憩時間に「この店は最高!」といった口コミを投稿したり、経営者が家族や友人に高評価レビューを依頼したりといった具合です。

こうした行為もガイドライン違反であり、自作自演の口コミ投稿と見なされます。
バレた場合のペナルティは、サクラ業者に依頼した時と同様に重いものとなるでしょう。

客観的とは言い難い身内の書き込みは、むしろマイナスイメージを与えかねません。

良い口コミを増やすための施策

顧客への口コミ依頼方法

では、自社の評判を高めるためには、どのような施策が有効でしょうか。

何よりおすすめなのが、満足度の高い顧客に、率直な口コミを書いてもらうことです。

例えば、常連客との何気ない会話の中で、「よかったらGoogleマップに感想を書いていただけると嬉しいです」と伝えるのは自然でしょう。
あるいは、アンケートの回答者に口コミ投稿を依頼するのも一案です。

ただし、しつこい依頼は逆効果です。
あくまで任意の協力をお願いする形を取りましょう。
金品の提供を条件にするのも厳禁です。

また、依頼する際には、ポジティブな内容に限定せず、率直な感想を書いてもらうのがベターです。
リアルな満足の声は、新規客の心を動かす説得力を持っています。

口コミを促す環境づくり

良い口コミを増やすもう一つの方法は、顧客が自発的に投稿したくなる環境を整えることです。

例えば、店内や商品パッケージにQRコードを付け、Googleマップの口コミ投稿画面にダイレクトにアクセスできるようにする。
あるいは、レシートにお礼の言葉とともに口コミ投稿を呼びかける一文を添える。

また、SNSと連動したキャンペーンを展開するのも効果的でしょう。
口コミ投稿をSNSでシェアしてくれた方に、割引券やプレゼントを進呈する……といった具合です。

ただし、あからさまな見返りを条件にするのはNG。
あくまで顧客との自然なコミュニケーションの延長線上で、口コミ投稿を促すことが肝要です。

投稿しやすい環境を地道に整備していけば、良い口コミは着実に増えていくはずです。

環境づくりの具体例

  • レジ付近へのQRコード掲示
  • 商品パッケージへの口コミ依頼の印字
  • 会計時の口コミ依頼カードの手渡し
  • SNSと連動した口コミ投稿キャンペーン極的な情報発信

Googleビジネスプロフィールの最適化

顧客に「投稿したい」と思わせるには、Googleマップのビジネスプロフィール自体の魅力アップも欠かせません。

第一に重要なのが、写真の充実です。
外観や内装、商品、スタッフの仕事風景など、様々な写真を掲載し、店の雰囲気を視覚的に伝えましょう。

写真は、明るく鮮明で、来店意欲をかき立てるものを選ぶことが大切。
プロのカメラマンに依頼するのも一案かもしれません。

次に欠かせないのが、営業情報の整備です。
住所や電話番号、営業時間、定休日など、基本的な情報は正確に入力しておく必要があります。

加えて、駐車場の有無や席数、ウェブサイトのURLなど、顧客の関心が高そうな情報も逐一更新しましょう。
充実したプロフィールは、安心感を与え、来店の後押しになるはずです。

最適化のポイント

  • 質の高い写真の掲載
  • 営業時間や住所などの基本情報の整備
  • 顧客の関心が高い付加情報の更新
  • 日々の投稿やQ&Aを活用した積極的な情報発信

日々の更新を怠らず、顧客視点に立った情報提供を心がければ、自ずと良い口コミにつながっていくでしょう。

まとめ

Googleマップの悪い口コミやひどい書き込みは、事業者にとって頭の痛い問題ですが、真摯な対応と適切な対処法を心がければ、必ずプラスに転じられます。

削除可能な口コミは、Googleに依頼したり、法的措置を取ったりすることで対処しましょう。

一方、削除が難しい口コミには、誠実に向き合い、業務改善につなげていくことが肝要です

悪い口コミを恐れるのではなく、むしろチャンスと捉え、サービスの質を高めていく。

それが、良い口コミを増やし、事業の発展につながる近道ではないでしょうか。

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