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MARKETINGマーケティング

更新日:2024年6月12日

投稿日:2024年6月12日

CVとは?Webマーケティングにおける意味と活用方法

インターネットの発展に伴い、企業のマーケティング活動はオンラインを中心としたものへと移行してきました。
その中で、Webマーケティングの効果を測定する上で欠かせない指標の一つがCV(コンバージョン)です。

本記事では、CVの意味や重要性、種類、具体例、CVを高めるための方法などについて、分かりやすく解説していきます。

CVとは何か?

CVは、Conversion(コンバージョン)の略称で、直訳すると「転換」や「変換」を意味します。
Webマーケティングにおいては、企業が設定した目標や成果に対して、ユーザーが望ましいアクションを取ることを指します。
例えば、ECサイトでの商品購入、資料請求フォームの送信、会員登録の完了などがCVに該当します。

なぜCVが重要なのか?

CVは、Webマーケティングの成果を直接的に表す指標であり、企業にとって非常に重要な意味を持ちます。
CVを計測・分析することで、以下のような効果が期待できます。

マーケティング施策の効果測定

CVデータを用いることで、どの施策が成果に貢献しているのかを客観的に評価できます。

費用対効果の把握

CVを計測することで、広告費用や制作費用に対する成果を定量的に評価できます。
具体的には、以下のような指標を算出できます。

コンバージョン単価(CPA):1件のコンバージョンを獲得するために要した費用
投資収益率(ROI):投資額に対するコンバージョンによる収益の割合

これらの指標を把握することで、費用対効果の高い施策に予算を集中させ、マーケティング活動の効率化を図ることができます。

改善点の発見

CVデータを詳細に分析することで、サイトやマーケティング施策の課題を発見し、解決につなげることができます。
例えば、以下のようなケースが考えられます。

  • 特定のページでCVRが低い:ページの内容や導線に問題がある可能性
  • 広告経由のCVが少ない:広告の配信設定やクリエイティブに改善の余地がある可能性
  • 直帰率が高い:サイトの表示速度や、ランディングページの内容に課題がある可能性

このように、CVデータを起点として仮説を立て、改善策を試行錯誤することで、サイトやマーケティング施策の最適化を図ることができます。

CVの種類と具体例

CVには、様々な種類があります。
ここでは、代表的なCVの種類とその具体例を紹介します。

直接コンバージョンと間接コンバージョン

直接コンバージョンは、ユーザーが広告をクリックしてからそのままコンバージョンに至るケースを指します。
一方、間接コンバージョン(アシストコンバージョン)は、一度サイトを離脱した後に再訪問し、コンバージョンに至るケースを指します。

例えば、ユーザーがGoogle検索で広告をクリックし、そのままECサイトで商品を購入した場合は直接コンバージョンです。
他方、ユーザーがSNSの広告を見て興味を持ち、後日自然検索でそのECサイトを訪問し、商品を購入した場合は間接コンバージョンとなります。

総コンバージョンとユニークコンバージョン

総コンバージョンは、ある期間内のコンバージョンの総数を表します。
これに対し、ユニークコンバージョンは、同じ期間内にコンバージョンに至ったユーザーの数を表します。

例えば、1人のユーザーが1週間で3回商品を購入した場合、総コンバージョンは3、ユニークコンバージョンは1となります。
総コンバージョンは売上に直結する指標であり、ユニークコンバージョンはユーザー単位での成果を表す指標と言えます。

ビュースルーコンバージョンとクリックスルーコンバージョン

ビュースルーコンバージョンとは、ユーザーが広告を見たものの、その時点ではクリックせずに、後から自然検索などでサイトを訪問し、コンバージョンに至ったケースを指します。
一方、クリックスルーコンバージョンとは、広告をクリックしてからコンバージョンに至ったケースを指します。

これらの指標は、特にディスプレイ広告やSNS広告などの効果を測定する上で重要です。
広告の露出が直接的なクリックに結びつかない場合でも、ブランド認知や興味関心を高める効果があるため、ビュースルーコンバージョンも考慮に入れる必要があります。

サイト別のCV例

サイトの種類によって、CVの内容は異なります。
以下は代表的なサイト別のCV例です。

  • ECサイト:商品の購入、会員登録、ウィッシュリストへの追加
  • 企業サイト:資料請求、問い合わせ、セミナー申し込み、採用エントリー
  • メディアサイト:会員登録、ニュースレターの購読、記事の共有・いいね
  • 予約サイト:予約の完了、会員登録、口コミの投稿

サイトの目的や特性に合わせて、適切なCVを設定することが重要です。

CVR(コンバージョン率)について

CVRとは何か?

CVR(コンバージョン率)は、サイトやページへの訪問者のうち、何%がコンバージョンに至ったかを表す指標です。
CVRは以下の式で計算されます。

CVR = (コンバージョン数 ÷ 訪問者数)× 100

例えば、あるECサイトの商品ページに1,000人の訪問者がいて、そのうち30人が商品を購入したとします。
この場合のCVRは以下のように計算されます。

CVR = (30 ÷ 1,000)× 100 = 3%

つまり、このECサイトの商品ページのCVRは3%ということになります。

CVRの目安と業界別の違い

CVRの平均値は、業界やサイトの種類によって大きく異なります。
一般的なCVRの目安は以下の通りです。

業界 CVR目安
ECサイト 1~5%
B2Bサイト 2~10%
メディアサイト 0.5~2%
予約サイト 2~5%

ただし、これらの数値はあくまでも目安であり、サイトの特性や取り扱う商材によって大きく異なる場合があります。
自社サイトのCVRを評価する際は、同業他社のベンチマークデータと比較するのも一つの方法です。

また、CVRはサイト内の各ページでも異なります。
一般的に、トップページやカテゴリーページよりも、商品詳細ページや問い合わせページの方がCVRは高くなる傾向があります。
ページ別のCVRを分析することで、サイト内の改善点を見つけ出すことができます。

マイクロコンバージョンとは

マイクロコンバージョンとは、最終的なコンバージョン(マクロコンバージョン)に至る前の、中間的な成果を指します。
例えば、ECサイトにおけるマクロコンバージョンは「購入完了」ですが、その前段階である「カートへの追加」や「会員登録」などがマイクロコンバージョンに当たります。

マイクロコンバージョンを設定することで、ユーザーの行動をより詳細に追跡し、サイトやマーケティング施策の改善につなげることができます。

マイクロコンバージョン設定のメリット

マイクロコンバージョンを設定するメリットは以下の通りです。

ユーザー行動の理解

マイクロコンバージョンを追跡することで、ユーザーがどのようなステップを経てコンバージョンに至るのかを理解できます。

改善点の発見

マイクロコンバージョンのデータを分析することで、サイトやマーケティング施策のどの部分に問題があるのかを特定できます。

施策の最適化

マイクロコンバージョンの達成率を上げるための施策を打つことで、最終的なマクロコンバージョンの増加につなげられます。

マイクロコンバージョン設定の注意点

ただし、マイクロコンバージョンを設定する際は、以下の点に注意が必要です。

マクロコンバージョンとの関連性

マイクロコンバージョンは、あくまでもマクロコンバージョンにつながる行動でなければなりません。
関連性の低い指標を設定しても意味がありません。

優先順位の設定

マイクロコンバージョンを追いすぎると、本来の目的を見失う恐れがあります。
優先順位を明確にし、最も重要な指標に注力することが大切です。

CVを高めるための方法

CVを高めるためには、様々な施策が考えられます。
ここでは、代表的な方法を3つの観点から紹介します。

Webサイトの改善点

Webサイトの改善は、CVアップに直結する重要な取り組みです。
具体的には以下のような施策が挙げられます。

ユーザビリティの向上

ナビゲーションの最適化、ページの読み込み速度の改善、モバイルフレンドリーなデザインの採用など、ユーザーが快適にサイトを利用できる環境を整えます。

コンテンツの質の向上

ユーザーにとって有益で説得力のあるコンテンツを提供することで、サイトへの信頼や満足度を高めます。
商品説明や記事の内容を充実させたり、ビジュアルを効果的に活用したりするのが有効です。

CTA(コールトゥアクション)の最適化

CVにつながるボタンやリンクの配置、デザイン、文言を工夫することで、ユーザーのアクションを促します。
例えば、「今すぐ購入」「無料で資料請求」などの明確で魅力的なCTAを設置するのが効果的です。

広告戦略の最適化

広告を通じてサイトへの流入を増やすことは、CVアップの重要な鍵となります。
広告戦略を最適化するためには、以下のような施策が考えられます。

ターゲティングの精度向上

広告の配信対象を、自社のターゲットユーザーに合わせて絞り込むことで、より効果的な広告配信が可能になります。
ユーザーの属性、行動、関心などに基づいてセグメントを設定するのが有効です。

広告クリエイティブの最適化

広告のタイトル、説明文、画像などを工夫することで、ユーザーの興味を引き、クリック率を高めることができます。
商品やサービスの魅力を端的に伝え、ユーザーのニーズに合ったメッセージを発信することが重要です。

入札単価の調整

広告の入札単価を適切に設定することで、コスト効率の良い広告配信が可能になります。
コンバージョン単価を意識しながら、予算内で最大限の成果を上げるための入札戦略を立てることが大切です。

ターゲティングの見直し

CVを高めるためには、自社のターゲットユーザーを正しく理解し、マーケティング施策に反映させることが不可欠です。
ターゲティングを見直すためには、以下のような取り組みが有効です。

ペルソナの再定義

自社の商品やサービスを必要としているユーザー像(ペルソナ)を明確に定義し、その属性や課題、ニーズを詳細に分析します。
その上で、ペルソナに合わせたコンテンツや広告を制作するのが効果的です。

カスタマージャーニーの把握

ユーザーが商品やサービスを認知してから購入に至るまでの一連の流れ(カスタマージャーニー)を可視化することで、各段階に合わせた施策を打つことができます。
例えば、認知段階ではブランディング広告、検討段階ではリターゲティング広告などを活用するのが有効です。

これらのターゲティング施策を通じて、自社のサービスにマッチしたユーザーを効果的に取り込み、CVの最大化を図ることが可能となります。

CVの計測方法

CVを適切に計測するためには、専用のツールやタグを用いる必要があります。
ここでは、代表的なCV計測の方法を2つ紹介します。

コンバージョンタグの設置

コンバージョンタグとは、サイト上でコンバージョンが発生したことを計測するための専用のタグ(JavaScriptコード)です。
具体的には、以下のような手順で設置します。

  • 1. アクセス解析ツールやタグ管理ツールから、コンバージョンタグを発行します。
  • 2. 発行されたタグを、コンバージョン完了ページ(サンクスページ)のHTMLに組み込みます。
  • 3. ユーザーがコンバージョンを完了すると、タグが発火し、コンバージョンデータがツールに送信されます。

コンバージョンタグを設置することで、コンバージョン数や各流入元・広告経由のコンバージョン数などを詳細に計測できるようになります。

アクセス解析ツールの活用

GoogleアナリティクスをはじめとするWebアクセス解析ツールを活用することで、CVに関する様々なデータを収集・分析できます。
具体的には、以下のような指標が把握できます。

コンバージョン数と率

各コンバージョンの発生数と、サイト訪問者数に対する割合を確認できます。

コンバージョン属性

コンバージョンに至ったユーザーの属性(デバイス、地域、年齢、性別など)を分析できます。

流入元・経路

コンバージョンにつながった流入元(検索エンジン、広告、直接流入など)や、サイト内の導線を可視化できます。

これらのデータを分析することで、CVに貢献している要因や改善すべき点を特定し、マーケティング施策の最適化につなげることができます。

なお、アクセス解析ツールを導入する際は、個人情報の取り扱いに十分注意し、適切な利用規約やプライバシーポリシーを定めることが重要です。

まとめ:CVを意識したWebマーケティングの重要性

本記事では、CVの意味や重要性、種類、具体例、CVを高めるための方法などについて詳しく解説してきました。
CVは、Webマーケティングの成果を測定し、改善につなげるための重要な指標であり、その最大化に向けた取り組みが不可欠です。

CVを意識したWebマーケティングを行うためには、以下のようなポイントを押さえておくことが大切です。

  • 自社サイトの目的や特性に合わせて、適切なCVを設定する
  • アクセス解析ツールやタグを用いて、CVを正確に計測・分析する
  • サイトやマーケティング施策の改善に活かせるよう、CVデータを詳細に分析する
  • ユーザー視点に立ち、CVを高めるための施策を多角的に検討・実施する
  • CVの最大化に向けて、PDCAサイクルを回し、継続的な改善に取り組む

今後、デジタルマーケティングの重要性がますます高まる中で、CVを意識したWebマーケティングは、企業の成長や競争力強化に欠かせない取り組みとなるでしょう。

本記事で紹介した知見を活かし、自社のWebマーケティングを一段階引き上げていきましょう。

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