逆SEOとは?手法を理解して風評被害を防ごう
検索エンジンでは、時として根拠のない誹謗中傷や悪意のある書き込みが検索結果の上位に表示されることがあります。
このような風評被害は、企業イメージや売上に直接的な影響を与える可能性があり、早期の対策が求められます。
そこで注目されているのが、「逆SEO対策」です。
逆SEOとは、特定のWebサイトの検索順位を意図的に下げるための施策を指します。
本記事では、逆SEOの仕組みや具体的な方法について詳しく解説します。風評被害にお困りの方は必見です。
逆SEO対策とは
逆SEOとは、特定のWebサイト(主にネガティブサイト)の検索順位を意図的に下げるための施策です。
SEOは自社サイトの検索順位を上げることを目的としていますが、逆SEOでは競合他社や風評被害の原因となるサイトの順位を下げることに重点を置いています。
具体的には、自社や商品に関する誹謗中傷、根拠のない悪評、プライバシー侵害などの問題があるサイトを対象に、それらの検索順位を下げる手法を用います。
これにより、企業や個人の評判を守り、風評被害を最小限に抑えることができます。
逆SEOの対象となるのは、主に以下のようなサイトです。
- 誹謗中傷や根拠のない悪評を掲載するサイト
- 自社や商品に関する虚偽の情報を拡散するサイト
- プライバシー侵害や個人情報の不正利用を行うサイト
- 著作権侵害や不正コピーを行うサイト
これらのサイトは、企業や個人の評判を損ねるだけでなく、ユーザーに誤った情報を与える可能性があります。
逆SEO対策により、これらの風評被害を未然に防ぐことができます。
SEOと逆SEOの違い
SEOとは一言でいうと自社サイトの検索結果の順位を上げる施策のことです。
これにより、特定のキーワードで上位表示をし、アクセス数を増やすことできます。
対して、逆SEOは他社サイト、特にネガティブな内容を含むサイトの検索順位を下げることを目的としています。
ただし、逆SEOにおいても自社サイトの最適化は重要です。
自社サイトが上位表示されることで、問題のあるサイトの露出を相対的に減らすことができるからです。
以下に、SEOと逆SEOの主な違いを表にまとめました。
SEO | 逆SEO | |
---|---|---|
目的 | 自社サイトの検索順位を上げる | 他社サイト(ネガティブサイト)の検索順位を下げる |
対象サイト | 自社サイト | 他社サイト(ネガティブサイト) |
主な施策 | 自社サイトの最適化 | 自社サイト(複数)の最適化と問題のあるサイトへの直接的アプローチ |
効果 | 自社サイトへのトラフィック増加 | 風評被害の防止とネガティブな検索結果の抑制 |
つまり、SEOと逆SEOの大きな違いは、施策対象とするWebサイトが自社か他社かという点で
SEOと逆SEOは表裏一体の関係にあると言えます。
参考:【2024年最新版】SEO対策の基本と具体的な方法をわかりやすく解説
逆SEO対策を実施する目的
逆SEO対策の目的は、風評被害の防止です。
例えば、企業名や商品名で検索した際に、ネガティブな内容のサイトが上位に表示されると、ユーザーに悪いイメージを与えてしまいます。
逆SEO対策は、インターネット上で自社や商品に関する誹謗中傷や根拠のない悪評の拡散を防ぎ、風評被害を未然に防ぐために重要です。問題のあるサイトの検索順位を下げ、露出を抑えるとともに、自社サイトやポジティブな第三者のサイトを上位に表示させることで、ユーザーに正確な情報を届け、ポジティブな印象を与えることが目的です。
風評被害は、一度広まるとその影響が長期間続く可能性があります。早期の対策により、被害を最小限に抑えることが重要です。
逆SEO対策の基本的な手法
逆SEO対策の基本的な手法は、以下の2つに分けられます。
複数のサイトを作成ネガティブサイトを押し下げる
検索ユーザーの大半は、検索した際に上位1~3位のサイトしかクリックしません。
10位になると、クリック率は1%程度になります。そのため、ネガティブなサイトを2ページ目以降に押し下げるために、ポジティブなサイトを複数作成し、検索結果を埋め尽くすことで、相対的にネガティブなサイトの順位を下げ、視認されにくくする手法です。
逆SEO対策を行っている会社は、この手法をよく使います。これは、ネガティブサイトの削除申請を弁護士資格を持たない第三者が代行で行うと、非弁行為にあたり、罰則の対象となるためです。
検索順位 | CTR |
---|---|
1位 | 39.8% |
2位 | 18.7% |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
6位 | 4.4% |
7位 | 3.0% |
8位 | 2.1% |
9位 | 1.9% |
10位(存在する場合) | 1.6% |
参考:FirstPageSage.「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」
ネガティブサイトへ削除申請をする
1. サイト運営者への削除依頼
ネガティブサイトへの削除申請を行う際、サイト運営者に直接連絡を取り、問題のあるコンテンツの削除やページの修正を求めます。
削除依頼の際は、問題点を具体的に指摘し、修正案を提示することが重要です。
あまり、感情にならずに建設な対話を心がけつつ、必要に応じては法的措置も視野に入れながら、粘り強く交渉を進めていくことも求められます。
サイト運営者に送る送信防止依頼書の見本テンプレートも下記に貼っておきます。
2. Googleへの削除申請
Google等の検索エンジンへの削除申請では、著作権侵害やプライバシー侵害など、Googleのポリシーに違反するコンテンツを報告します。
申請の際は、問題点を明確に説明し、証拠を提示することが重要です。
ただし、申請が認められるまでには一定の時間がかかることと、あくまでも検索結果からの削除なので、ネガティブなサイト自体が削除されることはありません。
しかし、大半のアクセスが検索エンジンを介して行われるため、検索結果から削除ができれば、実質的にはそのサイトへのアクセスは大幅に減少します。
これらの方法は相手側の対応に左右されるため、必ずしも成功するとは限りません。
また、法的な問題が生じる可能性もあるため、専門家に相談しながら慎重に進める必要があります。
具体的な逆SEO対策の事例
ここでは、逆SEO対策の具体的な事例やその対策方法について2つ紹介します。
1. お客様側で削除申請した事例
とある株式会社A社が自社名で検索すると、検索結果の上位に元社員を名乗る人物が書いた「株式会社A社の実態は酷い!過酷な労働環境と低賃金」という悪評サイトが表示されました。
A社の広報担当者はサイト運営者に削除依頼をしましたが、「表現の自由に基づいて運営しており、削除する理由はない」と拒否されました。
そこで、A社の広報担当者はGoogleに削除申請を行いました。プライバシー侵害や名誉毀損に当たる可能性がある点を指摘し、問題のある記述のスクリーンショットを提出しました。
数週間後、Googleから申請が認められた連絡があり、検索結果からそのサイトが削除され、A社のイメージ回復に成功しました。
この事例から、ネガティブなサイトへの対処として、運営者への削除依頼が難しい場合は、Googleへの削除申請が有効であることがわかります。
ただし、Googleのポリシーは基本的に法律違反以外は削除しないので、削除申請の際は、しっかりと法律上の根拠を示す必要があります。
2. ネガティブなサイトを押し下げた事例
B社は、自社名の検索結果に悪評サイトが表示され、削除依頼やGoogleへの申請が難しい状況でした。
そこで、B社は自社サイトのサービスページや採用ページを別ドメインで作成し、コンテンツを充実させました。
さらに、第三者サイトを複数立ち上げ、ポジティブなイメージを構築しました。
その結果、悪評サイトは検索結果の2ページ目以降に押し下げられ、1ページ目はポジティブなサイトで占められるようになりました。
この事例から、削除申請が難しい場合は、ポジティブなサイトを複数作成し、検索結果の上位を占めることが有効だとわかります。
逆SEO対策は自分できる?まずは削除申請をしてみよう!
逆SEO対策は、ネガティブな情報を検索結果から削除したり、下位に押し下げたりする手法ですが、これは自分でもある程度は可能です。
まずは、検索エンジンやサイト運営者へ削除申請をしてみるのが良いでしょう。Googleなどの検索エンジンには、法的に問題のあるコンテンツを報告する機能があります。また、サイト運営者に直接連絡を取り、問題のある情報の削除や修正を依頼することも可能です。
ただし、この方法は必ずしも確実に削除できるわけではなく、サイト運営者の判断次第では対応してもらえない可能性もあります。また、削除要請をしたことで、かえって問題が大きくなり、炎上してしまうリスクもあるので注意が必要です。
削除申請をしても効果がない場合は、自分でポジティブなサイトを作成し、そのサイトをSEO対策することでネガティブなサイトを検索結果の下位に押し下げるという方法もあります。自社サイトのコンテンツを充実させたり、関連する良質なサイトからリンクを獲得したりすることで、検索順位を上げることができます。
ただし、この方法にはドメインの取得やサイト制作、SEO対策など、専門的な知識が必要となります。十分な知識がない場合は、専門の業者に依頼することをおすすめします。
【ペナルティ】逆SEOで避けるべき手法
逆SEOには、ペナルティを食らってしまう可能性が高い手法があります。
特に以下のような手法は、避けるべきです。
1. 大量のコピーサイト作成
問題のあるサイトのコンテンツをコピーして、大量のサイトを作成する手法です。
コピーコンテンツは、Googleから重複コンテンツとみなされ、ペナルティを受ける可能性があります。
また、著作権侵害の問題も生じます。
2. 低品質な被リンク
スパムサイトやリンクファームなどから、大量の低品質な被リンクを獲得する手法です。
一時的に検索順位が上がる可能性がありますが、長期的にはペナルティを受ける可能性が高くなります。
3. ウイルス感染
問題のあるサイトにウイルスを感染させ、検索結果から排除させる手法です。
明らかな違法行為であり、刑事罰の対象となる可能性があります。
4. DMCAの悪用
デジタルミレニアム著作権法(DMCA)を悪用し、問題のあるサイトを不当に削除させる手法です。
虚偽の申請は、法的な問題を引き起こす可能性があります。
これらの手法は、一時的に効果があるように見えても、長期的には自社サイトの信頼性を損なう恐れがあります。
また、Googleのガイドラインに違反する可能性が高く、ペナルティを受ける危険性もあります。
逆SEO対策は、あくまでも正当な方法で行うことが重要です。
グレーな手法に手を染めることは、リスクが大きすぎると言えるでしょう。
まとめ
本記事では、逆SEO対策の基本的な手法や具体的な事例、注意点などを詳しく解説しました。風評被害を防ぐために、逆SEO対策は非常に重要です。ネガティブサイトへの削除依頼やGoogleへの削除申請、ポジティブサイトの作成などが主な手法ですが、自社での対応が難しい場合は専門家に相談することをおすすめします。一方で、コピーサイトの大量作成や低品質な被リンクなど、グレーな手法は避けるべきです。正当な方法で、早期の対策を行うことが、風評被害を最小限に抑えるカギとなります。
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